福岡整骨院の起業戦略
今後の市場動向と業界
近年、ますます美容・健康に関するサービスに関連す市場が拡大期を迎えています。また、人口構成からしても、治療院に通う方の人口ボリュームはますます増加するといえます。これにあわせて、治療院を開業される方も増加しており、福岡市内でも、整骨院などの看板をよく見かけるようになりました。
今後は、他の癒し系産業とも競合していくことを見据え、差別化を意識した市場戦略とリピーターの確保を主眼においた顧客戦略をととのえ、有効な事業展開を図った行くことが望まれます。 |
開業形態の分析
治療院開業の出店形態として、主に①出張専門で開業、②自宅で開業、③テナントを借りて開業の分類することができます。
① 出張専門で開業
出張専門で開業する際には、初期投資、経費を抑えることができる点が大きなメリットです。要は、体ひとつで商売できる訳ですから、最初から多額の資本金を準備することができない方等にお勧めです。
一方、お客様からすると、他人を部屋に招き入れて施術を行うため、どうしても警戒心が高まり、新規顧客の開拓面ではマイナス面もあります。博多駅近辺であれば、県外からの出張族のホテルへのサービスというニーズをつかんだりするなどの一工夫うが必要かもしれません。
② 自宅開業
自宅開業においても、初期投資、経費を抑える事ができる点がメリットです。ただし、部屋の改装等の若干の設備投資等が発生するかもしれません。また、固定的な店舗で商売するため、近隣の住民からのアピール効果はあります。
ただし、自宅での開業においては、同居家族の問題、生活との混同等についてしかるべき対処が必要です。
③ テナント開業
テナントのメリットは、何と言っても、商売に適した立地を選べるのとお客さんへの安心感ですね。立地については、同時に広告宣伝効果も期待できるため、人通りの多い通り、目につきやすい看板等を選ぶことでさらなる事業拡大が期待できます。ただし、デメリットとして、テナント料の発生が気になります。博多・天神近辺ですと、一時期より大分落ち着いたとされますが、まだまだテナント料はばかにならない水準です。売上とのバランスを重視して決断しましょう。
経費分析
商売にあたっては、売上を上げる一方、経費を管理していなくてはなりませんが、ここでは一例として、とある治療院に関する毎月の経費項目例をご紹介します。(あくまでも事例サンプルです。)
まず、経費分析する上では、大きく変動費と固定費に分類しましょう。変動費とは、売上の増減に伴ってかかる費用であり、固定費は売上の増減に関係なく一定の金額がかかる費用です。治療院の開業の場合、この固定費が占める割合が大きく、ここをいかに下げていくかを常に気を配って経営する必要があります。
固定費のうち、治療院開業で大きな比重を占めるのがテナント料です。福岡市内で開業を考えると、ある程度の集客が見込める立地でスペースを探しても7万円前後はかかるかもしれません。
テナント料 | 7万5千円 | 借りる物件により変動します。 |
水光熱費 | 1万5千円 | 毎月大きく変動することなく支出される金額です。(固定費) |
広告費 | 2万円 | どのような広告をだすかで、金額と売上へのインパクトが変動します。経営上、重要な項目で腕の見せ所。 |
借入金返済 | 5万円 | 借入額、利率にもよります。(固定費)) |
電話代・インターネット | 1万円 | 毎月大きく変動することなく支出される金額です。 (固定費) |
雑費 | 5千円 | 事業をしていく上でいおろいろと発生するお金です。例えば名刺代、ステッカーなど |
給与(自分) | 20万円 | もちろん自分で決められます。 |
37万5千円 |
ここで、もし人を雇用する場合には、固定費としての給与が追加で発生します。
固定費削減のポイントとしては、上記なような費用項目を毎月集計することにはじまります。一定期間ごとに費用分析をする習慣をつけて、どこが削減できるかを常に考えることが必要です。例えば、広告費について、その効果や反響が芳しくないものは、取りやめしたり、またインターネット代は、無料のホームページ活用、ホームページの自作化への転換で削減していくことができます。つねに、売上に対応した費用をかけているか、を意識して会計数値を見ることが重要です。
個人事業主から会社オーナーへ
ある程度、企業規模が大きくなっていくと、今度は組織化、会社設立の話になります。個人事業主から会社オーナーへの転換の時期です。法人化、法人成りについては、専用のページをご参照ください。