今さら聞けない!?福岡市の創業特区って何だろう?

平成26年(2014年)5月、福岡市が「グローバル創業・雇用創出特区」になってから、今年で早2年。見聞きはするものの、一体何がどう変わったのでしょうか?

「創業特区」とは、国の「国家戦略特区」


「特区」とは「特別区域」の略です。簡単に言うと経済活性化のために、地域限定でこれまでの規制や制度を改革し、その効果などを検証する、言わば「実験の場」。

現在、国内10の地域が「農業」や「観光」といったテーマで、国家戦略特区に選ばれていて、このうち福岡市は「創業の拠点」となりました。

 

福岡市が選ばれた理由・背景は?


情報サイト「データでわかるイイトコ福岡」等によると、福岡市が「創業特区」に選ばれた理由には、次のような点が挙げられています。(要点のみ記載)

①「コンパクトで住みやすい」

→通勤時間の平均は34.5分で、国内7大都市圏で最短。

②「世界とのアクセスがよい」

→地下鉄で「天神~福岡空港」は11分、「博多駅~福岡空港」は5分。「福岡~上海」間と「福岡~東京」間の距離はほぼ同距離の1000キロ圏内。)

③「人口が増え続けていて、人材が豊富」

→若者(15~29歳)の人口比率」は19.5%で、政令市の中でトップ。

④「ビジネスコストが安い」

→1坪当たりの1か月の家賃」は東京エリアが18600円、名古屋が10152円、福岡エリアは9408円。

実際、何が変わったのでしょうか?

では、具体的に何が変わったのでしょうか?その内容は20以上で多岐に渡るため、ここでは「創業に直接的に関係があるもの」を取り上げます。

①スタートアップ法人減税

「創業したての事業所に対して、法人税を軽くしましょう」という制度です。

この対象となるには、福岡市のホームページによると

「設立日が平成26年(2014年)5月1日以後」

「本店が福岡市など国家戦略特区にある」

「国際・医療・農業・IoTの4分野で一定の革新的なビジネスを実施する」など

といった各種要件を満たす必要があります。

減税される期間は「設立の日から5年間」です。

なおこの制度は、今年(2016年)9月3日頃までに開始される予定です。

②スタートアップカフェ

起業家支援施設として平成26(2014)年秋に、天神の大型書店内にオープン。起業に役立つセミナーが頻繁に開催されている他、常駐の弁護士からアドバイスをもらえる「雇用労働相談センター」も併設されています。

24時まで営業していて、仕事帰りに立ち寄ることもできます。

③スタートアップビザ

外国人の起業に必要な「在留資格(経営・管理)」の所得要件を、特例的に緩和する制度です。平成27(2015)年12月の受付開始日には、フランス人起業家がこのビザを申請し、創業活動確認証明書を交付されました。

④スタートアップ奨学金

卒業後に地元・福岡で就職、創業した場合に返還が免除となる奨学金です。福岡市内の対象の大学に在籍し、海外の大学に半年~1年程度留学する日本人大学生5名程度が対象で、1人当たり年間最大120万円を借りられます。

【その他、間接的に創業に役立つプロジェクトは?】

その他「創業特区」の中心的なプロジェクトとされているのは、「MICEの誘致」と「天神ビックバン」です。

「MICE」とは国際会議などビジネスイベントの総称で、それらを呼び込むことで、経済効果のみならず、海外企業と福岡の地場企業とのマッチングなどを促します。

また「天神ビックバン」とは、「航空法によって定められたビルの高さ規制を緩和することで、天神地区のビルの建て替えを促す」ものです。高いビルが増えると、より多くの事業所を呼び込むことができ、雇用増加も見込めます。