法人成りの注意点

法人成り(会社設立)年分の確定申告

個人事業主が会社設立して法人として事業を行っていくことを法人成りと言います。今回は、その法人成りの注意点を一部ご紹介します。

個人事業者の方が法人成り(会社設立)をした年の確定申告は、通常年と異なり、注意が必要です。

基本的には下記のポイントに注意して個人所得税の申告することが求められます。

  1. 法人成り直前までの事業所得(個人事業主時)
  2. 会社からの給与所得(法人化後)
  3. 会社設立した法人に譲渡した資産の譲渡所得(法人移行と来)

上記の3で、例えば、個人で所有していた土地、建物等の不動産を設立した法人に譲渡すると多額の譲渡所得が生ずる場合もあります。

その対策としては、不動産を個人名義とし法人と個人との間で不動産賃貸契約を締結するパターンも事例として多くみられます。

この場合、「法人成り」の年分から、「不動産所得」が生ずることになります。また、会社から配当金を個人に支出するのであれば「配当所得」がでることに注意が必要です。

事業廃止年分の届出・減額承認申請

所得の種類が増えるということに加えて、個人事業の廃止年分の届出や特殊な手続きが発生する点に注意が必要です。

個人事業廃止に伴う届出

個人事業を廃止した場合に、基本的には「個人事業の廃業届出書」を廃止の日から1月以内に納税地の所轄税務署長に提出することになります。

また、「青色申告の取りやめ届出書」や「給与支払事務所等の廃止届出」等の提出も必要となります(青色申告の効力は廃止年分の翌年に失われます)。

予定納税の減額承認申請

上記の廃業届出書の提出をしただけでは、前年の事業所得の金額に基づいた予定納税の通知が行われてしまいます。そのため、廃止時期にもよりますが、「減額承認申請」の手続きを行っておいた方がよいでしょう。

個人事業廃止年の事業税の見込控除

福岡で事業をされる個人事業主の方については、個人事業税はご自身が申告した所得税の確定申告データが福岡県の県税事務所にわたり、賦課決定された通知額を納付していたかと存じます。

個人事業の廃止年度の事業税も同様に確定申告後に税額が通知されることになりますが、これでは個人事業の必要経費に算入することができません。

そのため、廃止年度の事業税は通知を待たず、「見込額」を必要経費に算入することができます。この場合の事業税計算の事業主控除290万円は月数按分することになります。
また、確定申告書Bの第二表「住民税・事業税に関する事項」の「前年中の開(廃)業」欄の「廃業」を選択して、その月日を記入します。

 

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